記憶と軌跡

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いつの日か 世界は 共に歩む   プロローグ: 乱入者

 ・ いつの日か 世界は 共に歩む    ゆき編 ・


私たちは  まだ  何も  解っていなかったんだ・・・

時の部屋とその成り立ち・・・・


プロローグ: 乱入者

【  地球:  日本  M県  某日夕方  】

『今日も疲れたなぁ・・・』
独り言をつぶやきながら、年季の入った愛車のハンドルを握る。
朝起きて仕事して、帰ってお風呂に入り、ご飯を食べる。
毎日が同じように過ぎていく。
少しだけ、抑圧された生活。
ストレス発散と称して、休みの日に友達とオイシイものを食べる・・・
そんな私の日々に、去年の秋頃から増えた日課がある。

自分でもおかしいと思うくらい、毎晩の楽しみになっていたそれは
ゲームを楽しむというより、ゲーム内の人たちとのおしゃべりにハマっていた。
時には現実を忘れるほどのめり込み
時には睡眠時間を削るほど・・・

その日もいつもと同じようにPS2の電源を入れた。
ネットワークモードで繋いで、すぐにパトカと呼ばれる友達リストをチェックする。
『今日は誰がいるかな~♪ お、伊織さん発見!』
やっぱり独り言をつぶやきながら、ゲーム内でメールを届けた。

それは いつも通りの行動で
いつも通り 適当な時間に終わるハズだったのに・・・


【   グラール  太陽系    全世界   】

そこで繰り広げられる   SEEDとの戦い   そして内部での互いの争い

紛争、  人種差別、   最新テクノロジーの 進歩   フォトンの反映。

そこは  入り混じる世界。 混沌としたそうまるで・・・・

なんの変わりもない・・・・  リアルでの世界と

グラール の世界は   なんの  変わりはなかったのだから・・・・


【   グラール  太陽系   コロニー内   】

雪華「イオリさん・・・ホントにここであってるの?」

伊織 順平「シラネ」

雪華「ちょっと!w 今日友達がイベントやるから来いって言うから来てみたのに!w」

伊織「まぁそのうち来るよ、タブンナ」

雪華「ソデスカ」

伊織「すぐカオスになるさ。 ヘンな奴らばっかだからw」

雪華「ヘンな人には集まるものね?w」

伊織「(゜д゜)?」

いつも通りの会話をしながら、私たちは待っていた。

結果を言えば 待ち合わせた人たちに会うことはできなかった・・・



それは突然起こった。

突然の暗転。

思わず声がでる。

雪華「ほぇ? コロニー内のはずなのに・・・・  」

上をみると 内部の天井に グラール太陽系が 映し出されている。

伊織「ふむ・・・・惑星が綺麗に映ってんな・・・」

上を淡々と見つめる。

深い闇の奥に潜む惑星の周りが

わずかに  ブレ始めていた・・・


雪華「・・・これじゃ動けないね?」

伊織「ゆきはただでさえ方向音痴だからなぁ」

雪華「・・・。 否定できないぃぃ~!」

伊織「(゜∀゜)ニヤリ  ・・・お?」

突然歩き出す背中が、闇に覆われそうになる。

雪華「ちょっ、おいていかないでー!w」

伊織「待った。 静かに」

雪華「?」

大きな背中を見失わないように、ついていく。

漠然とした不安はあるものの ここで一人になったらどうしていいのかわからない。

不安からくるものか、なんだか少し肌寒かった。

しばらくすると イオリさんが動き出した理由がわかった。

声が聞こえた。

女性の すすり泣きのような声が。

声に 近づいていく。

すると なんだか グニャリ としたものを 踏んだような感覚・・・

驚きに 声をあげるヒマもなく

そして 光が

大空に 無数の光が収縮すると

大きな光の塊となっていく

そして

光が 弾けた 瞬間

世界は      全てを     飲み込んだ


伊織「なっ!?」

雪華「まぶし・・・」

光に焼かれた目をゆっくりと開く。

こちらに背を向けた格好で 女性が 意外と近くにいた。

すすり泣きの声はとまっている。

青い髪をした女性は、耳に特徴があった。

ビーストだ・・・きっと背は小さいほうだろう。

なんだろう

懐かしいような

でもすごく・・・

言いようの無い不安に襲われながら

なんだかわからないまま、私は近づいて声をかけた。

雪華「どうしたの?」

突然 伊織さんが声をあげる。

伊織「ここは・・・どこだ?!」

雪華「え?」

振り向いた瞬間

お腹の辺りに痛みが

そう、刺すような痛みが、確かにあった。

伊織「雪!!」

驚愕の表情を見せる伊織さんに 再度疑問がよぎる

・・・表情?

・・・痛み?

ゲームなのに・・・どうして?

何かが顔にあたる。

『何か』はあたたかくなっていて 濡れているような気がして

『何か』が地面だと気づいたときには

哄笑が聞こえた

「相変わらず 単純だね」

なんとか顔を向ける

・・・『雪華』だ。

そう、思った。

私がいつも動かしているキャラクター『雪華』

それが今 目の前で ケラケラと笑い声をたてている。

どうして?

何がなんだかわからない。

声は続ける。

「アンタさ 現実キライなんでしょ? アタシがもらっちゃってもいい?」

雪華「何・・・ですって・・・?」

「そのまま寝てなよw アンタがしたくて出来ないこと 全部やってあげるからさ」

雪華「何を 言ってるの・・・? これは何? あなた・・・誰?」

目の前が赤く染まっていく。

伊織「うぉぉぉっっ!!!」

雄叫びが聞こえて 伊織さんが『雪華』に向かって 斧を振りかざすのが見える・・・

いつもと違って 見てるだけで威圧感や重量、質感がある。

確かにそこにいる、と感じられる伊織さん

そして

自分の感覚と相成って気付く。

これは・・・ゲンジツ・・・?

いつから・・・?

どうして・・・?

ぐるぐると同じ問いを繰り返す。

本当は一瞬の間だったろう

伊織さんが振り下ろした斧 そのはるか上空に浮いた 『雪華』が 嗤う

「アハハハハ 伊織カッコイイねぇ 今度からアタシも守ってよw

 そこに転がってるのより よっぽどマシだと思うよ?」

伊織「うるせぇ・・・ 黙れ・・・」

苦しそうな声が 『雪華』に応える

このまま気を失っちゃダメだと

わかっているけど どうしても力が入らない・・・

ゴトン

斧を落としたような音がする

伊織さん・・・

動けない

いつの間にか閉じたまぶたを 開けることさえ出来ない

私このまま

死んでしまうの・・・?

「ツマンナイの もうちょっと楽しめるかと思ったのに

 やっぱりアンタって 一人じゃなにもできないんだね。

 でもキモチわかるよ?

 期待されて出来ないよりも 最初から出来ないって思われておけば 楽だもんね?

 だから自分でも言うし すぐ誰かに頼るんでショ?」

違う・・・

反論したいのに 声が出ない

「マァいいや。 アタシも自由になれたんだしw

 そうそう アタシを創ってくれたこと そこだけはカンシャw」

何かが 目の前に ポトリ と落とされて

『雪華』の気配が 突然 消えた。

雪華「待って・・・」

自分でも 聞き取れるか 取れないか

その程度の 声が出て

うっすらと 目を開くと

伊織さんのつけていた リストバンドが 目の前に

懸命に 手を 伸ばして

それを 掴んで・・・

そこで

私の意識は

闇に 飲み込まれてしまった・・・


【to be continued】
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by sakurayukika | 2007-10-26 16:40 | 小説


小説用です
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