記憶と軌跡

2007年 12月 15日 ( 1 )

いつの日か 世界は 共に歩む   act:4   迷走

・ いつの日か 世界は 共に歩む    ゆき編 ・

act:4   迷走


「私も もう一人の自分に会った」

コギーちゃんは 無表情にそう言った

無表情なのに 悲しいような 怒っているような

そして

それだけを言うと

背中を向けて 少し離れて 振り向いて言った。

コギー「行こ?」

少し寂しそうにもみえる その微笑を見て

別れるべきだと 思っていたのに

さっきの らしくない言い方と

悲しいような 目とを思い出して

・・・結局 もう少し一緒にいることにした私は

彼女のほうへと 歩き出した。


さきほどの イースレイさんを探せ、というのは

グラールに『存在』していた人全員に届いていたらしい

誰が どうやって

誰にもわからないことが 私にわかるはずもなく

そして イースレイさんの情報を 何も持たない私と

それよりも 探し物を優先する、というコギーちゃん

2人は 昇空殿の広間に立っていた。

雪華「巫女さんがいる・・・ 占う?」

コギー「巫女服、モエモエだねw ゆきちゃんも持ってたら・・・」

雪華「うん、着ない。 探し物、探し人。 占ってください」

ちょっと冷たいかな、と自覚しつつ 巫女さんに向き合う

巫女さんは じっとこちらを見つめて・・・

・・・

・・・ ・・・

・・・ ・・・ ・・・

雪華「無理っぽいね?」

諦めかけた そのとき

巫女さんの口が動いて 男性の声が

「オ・モ・イ・ダ・セ」

同時に 耳鳴りが 私を襲う・・・

雪華「・・・っ!!」

耳を押さえて うずくまった

「モ・ド・ッ・テ・コ・イ」

声は 続ける

「オ・マ・エ・ノ イ・ル・ベ・キ・バ・シ・ョ・ヘ」


瞬間

フラッシュバックのように

景色が 脳裏にひらめく

桜の花びらが舞い

海の白波が押し寄せて

赤く染まった山々を飛び越えて

白い大地に転がった

それのすべてを 知っているのに

それは どこなのかが わからない

そして聞こえた ざわざわ、という 音・・・

「・・・はどこまで」
「今回・・・」
「どうして・・・」
「・・・見てごらん」
「・・・あげる」
「だからここで・・・」
「・・・ございます」
「こんにちは」
「あはは」
「もう・・・」

複数の人の声が重なって 何を言っているのかわからない

フラッシュバックは続く

炎を囲んで

プールで泳いで

花を愛でて

風にショールが舞った


誰かが 私の手をとって

うつむいていた顔を 前に向けた

「帰ろう」


まぶたを開けると

そこに

『雪華』がいた・・・

【to be continued】
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by sakurayukika | 2007-12-15 14:06 | 小説


小説用です
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