記憶と軌跡

いつの日か 世界は 共に歩む   act:8   召喚

・ いつの日か 世界は 共に歩む    ゆき編 ・

act:8   召喚


「ふふ こんな簡単なことだったナンてね これデ私が・・・!」

コギーちゃんが 私の手首を掴んだ その時

右側から伸びてきた鞭が 彼女の手首に巻きつき

驚いている私の 左の空間に わずかに亀裂が入る・・・

鞭の先には

・・・コギーちゃん?!

コギー「そこまでよ、ご苦労さま。 あなたの役目は 終わりよ」

「フン やっぱり来たネ・・・ でも手遅レよ!」

予想していたのか その表情に驚きはない。

鞭で捕らわれていない もう片方の手で 私からリストバンドを奪い

そこから 『欠片』を取り出そうとしている。

それを鞭で押さえつつ コギーちゃんが 私に近づいて来て 言う

コギー「最初にこの世界に来たとき 雪ちゃんが持ち込んだ 現実の欠片」

魔道具で 回復しつつ 教えてくれる

コギー「記憶の欠片が 具現化するのは 本当に稀なことなの」

左の亀裂が 少しずつ大きくなるのを警戒しつつ

コギー「だからこそ 価値が 力がある。 だから イーさんは・・・」

暗い表情を見せて 口ごもる。

その隙をついて ゲーム世界の『コギー』が

鞭を振りほどき 『欠片』を取り出した。

その時

亀裂が 光を増して

大柄な男性が 飛び出してきた!

その勢いのまま 『コギー』に 切りかかる。

伊織「それを 返せ!」

雪華「イオリさん!!」

コギー「伊藤さん!! どこから・・・」

いつもの斧を手に 伊織さんが叫び返す。

伊織「おう 待たせたな! 感動の再会はまたあとでな!」

振り向きもせず言う その背中が

なんだかすごく 懐かしい・・・

雪華「バカバカバカ! 何してたのよ!!」

コギー「あ、伊藤さん 雪ちゃん泣かせた~ あとで剛掌派ね! マッタク」

ほっとした表情で コギーちゃんがクスリと笑った。

伊織「お前ら・・・ せっかくいいところだろうがぁぁw」

コギーちゃんが 鞭とテクニックで 逃がさないように挟み打ち

そこに伊織さんが 斧を何度も振り下ろす。

『コギー』を壁際に 追い詰めていく・・・

追い詰められた 『コギー』の表情に 焦りが現れる

絶え間ない攻撃に 『欠片』を手にしたまま 動きが取れないでいるのだ

そのとき 私を呼ぶ声が

頭の中で響いた

『雪華』

雪華『・・・誰?』

聞こえた声に テレパシーのように 頭の中で返事をする。

『アタシよ、雪華。 アタシはどうなったの・・・?』

それは 不思議な感覚だった

コギーちゃんに治してもらった体は まだぎこちないけれど 私の思うように動く。

ただ

もう一人 頭の中に 住み着いているような・・・

雪華「コギーちゃん 2人の人間が1人に戻ると 取り込まれたほうはどうなるの?」

コギー「どうって・・・ 記憶は元に戻って 人格は、残ったほうのものでしょ?」

雪華「『雪華』が 私の頭の中で 話しかけてくるの」

コギー「なんですって? そんな・・・スイ・モアは そんなこと言ってなかったわ?」

思わず攻撃の手を止めて コギーちゃんが何か続けようとしたのだが

『雪華 話はあとよ! さっきの欠片 あれを取り戻しなさい!』

はっとして『コギー』を見る。

攻防に変化は見られないが 伊織さんが攻めあぐねているような・・・

伊織「くっそ、のらりくらりと!」

コギー「伊藤さん 情けない!」

コギーちゃんが ツインハンドガンを取り出すものの。

伊織「だがケガをさせても コギーさんが・・・」

コギー「治せばいいだけよ! でも・・・」

絶え間なく動く2人に 狙いを定められない

『欠片さえ・・・!』

『雪華』の 悔しそうな声が聞こえる

雪華「私は また何も出来ないのかな? アレは 私のなのに」

『そうよ アンタが・・・ アタシがやらなきゃ・・・!』

『雪華』の強い意思が 私の中で 熱く燃えた気がした。

そうだ

私が 何とかしなきゃ・・・

『アタシたちなら きっとできる』

その一言に はっとする。

私・・・たち?

そっか。

私には また心強い仲間が できたんだ・・・!

雪華「私たちなら きっと・・・」

『じゃあ いくよ?』

・・・何?

突然

襟首を ぐいっと後ろに引かれたような感覚

そして 体の中心が 熱くなるのを感じる・・・!

【to be continued】
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by sakurayukika | 2008-01-20 19:11
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小説用です
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