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記憶と軌跡

いつの日か 世界は 共に歩む   act:7   融合

・ いつの日か 世界は 共に歩む    ゆき編 ・

act:7   融合


雪華「雪華!!」

「触らないで!」

怒鳴られて 思わず駆け寄ろうとした 足が止まる。

かわりに振り向いて 槍の飛んできたほうに向かって 叫ぶ。

雪華「コギーちゃん どうして・・・!!」

コギー「あのネ 探し物のバショ わかったの」

雪華「そんなことっ・・・!」

コギー「ある場所で 2人の人間が1ツになッタ その時に 強いエネルギーが起きた」

その言葉に はっとする。

2人の人間が 一つに・・・?

コギー「特定の条件で ソレが起きると 『欠片』と呼ばれるモノが出来る」

雪華「『欠片』・・・」

コギー「ウン。 ねぇ雪ちゃん ソノ雪華も雪ちゃんなんだヨ? 元に戻るのが自然ダヨ」

「今は だめ・・・」

細い声で 『雪華』が言う。

コギー「1人の人間に戻ったとき 主導権を握るのは 強いほう。 今なら雪ちゃんだネ」

雪華「記憶も 戻る?」

コギー「そうソウ。 だから、ね? 今のウチだよ」

雪華「『雪華』は どうなるの?」

コギー「どうにもナラナイよ 元に戻るだけ。 ゲームの中ダケの存在」

雪華「もし『雪華』が 主導権を握ったら・・・?」

コギー「どっちデモいいヨ」

めんどくさそうに 言い放つ。

雪華「コギーちゃん・・・?」

思い出す。

さっきの槍は

私を狙ったのだと・・・

コギー「『欠片』さえあれバ 私がホンモノになれる。 私ガ勝てるの」

夢みるように

・・・いや

思い詰めたように コギーちゃんが天を仰ぐ

雪華「あなたは・・・」

「そうよ そのキャストは アタシと同じ・・・」

コギー「だからホラ 雪チャンも 記憶取り戻すの ・・・早くしナサい!!」

突然 見えない力に 跳ね飛ばされる

横たわったままの 『雪華』のとなりに。

そしてまた 空気が振動して

世界がブレ始めた・・・

違う

ブレたのは世界じゃなくて

私・・・!!

激痛が 走る

『雪華』が 刺されたところ、だ・・・

そして

痛みとともに

記憶が 彼の姿が 浮かび上がる


 凍てつくような 星空の元で

 私はあなたと 一緒にいる


星座、わかる?

「お前は 魚座w」

そうだけど ちがーう!

今の時期見えないしw

「俺の星座は?」

ナイナイ。 あなたやぎ座でしょ?

「なんで生まれた月に 自分の星座が見えないんだ」

仕様です

「おまw ソニチみたいなこと言うな!w」

あははw あのゲームおもしろいよね♪

「そうだな おかげで出会えたからな」

うん・・・あ、もうそろそろじゃない?

「おう、今23時・・・58分かな」


 私がクリスマスに贈った腕時計をみて 彼が答える

 もう一度 2人で星空を見上げる

 カウントダウンが 始まる

 あなたに出会えた 今年に感謝して

 誓おう

 今日をずっと忘れないと

 これからも 傍にいると

 花火があがった


今年も よろしくお願いします♪

「おう。 今年も これからもずっと 俺が傍にいてやる」

えへへ 嬉しいな♪ ・・・何、じっと見てw

「いいや。 好きだよ 『真由子』」


「雪華・・・ しっかりしなさい ちょっとアンタ!!」

気を失いかけていたのか 『雪華』の声で 我にかえる

左手の リストバンドが 光を放っている

これが 『欠片』・・・?

「だから まだダメだって言ったのに あぁ どうしよう 誰か・・・」

姿なき『雪華』の 狼狽する声が 聞こえる

誰か・・・

いつも私を 助けてくれた彼

今なら 呼べる・・・

俺を呼べ!!

「イオリ 助けて」
雪華「剛さん 助けて」

頭の中の 『雪華』の声が

私の声が

静かな空間で 響いた。

【to be continued】
by sakurayukika | 2007-12-25 10:18
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小説用です

by sakurayukika
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